2014/06/15

深みのある色合いのニット帽、そして地面スレスレのワイドデニムがいい塩梅 ~UDAの物語~












梅雨が明けた初日の夕方、遅めの5時頃に原宿へ出向く
憂鬱だった雨の日々にモヤモヤしていた気持ちを土曜日の人混みと熱気が忘れさせてくれる
「あぁ・・・いよいよ夏が来るのか」と期待してしまう、まだほんのり涼しい夕方

最近の僕のゴールデンタイムはPM6:00~8:00でこの時間に撮れることが多い
この日も6時すぎ、前から現れたフロアレングスの素敵なデニムの女性
カーキのニット帽、デザイン性の高いトップスが渋さをかもし出していて
深みのある、いい年の取り方をしていることが想像できた(もちろんまだまだ彼女はお若いのだけど)
「どこのデニムだろう」と考えながらあとを追うとき、歩く姿がとてもしなやかで流麗だったこともよく覚えている

僕は正面から声を掛けることは比較的に少なく、じっくり見極めて後ろから「すいません」と話しかけることが多い
きっと僕以外にもそういうやり方をしている人は少なくないはずなんだけど
ここには理にかなった良い効果があって、後ろを見ないと発見できないことも見つけられること
その証拠に僕は彼女の首元にタトゥーが入っていること、そしてデニムはAcneのものであること
歩く様(さま)がお淑やかであることを認識することができたのだから

”なにかモノを作る仕事がしたかった”と言う、その夢を叶えた彼女
SLYという名高いブランドのデザイナーの女性、とても穏やかな人だった
フリマで激安のマルニのピンクのパンプスを買ったこと
普段モデルさんの写真を撮る方なので、こうやって撮られるのは慣れてないこと
「普段なにしてるんですか?」とか「どんなブログなんですか?」とか、一定のトーンで質問攻めにされたこと
一つ一つやりとりを思い出してみる、そして書く(あ!そういえばタトゥーのことを聞き忘れた)
これが僕のやっていること、僕の生きがい、僕の幸せ