2014/07/07

表面上だけでは決して判断することはできない一喜一憂の日々 ~仲西 沙保美の物語~










ビビットなピンクが素敵な薄手のざっくりニット、デニムの袴パンツ、黒いヒール
そこにヒッソリと差した豹柄、どれもとても可憐だ
「撮らせてよ」と言うと「どうせ撮られるなら可愛いサングラスしたい」って言って
彼女はいったん帰宅、5分以内に戻ってこれるはずなのになかなか来ない・・・
「ごめ~ん。お腹減ってたからパン食べてきた☆」・・・ってコラ、結構な時間待ったぞ
自由でマイペース、特に僕に対しては一切遠慮をしたことがないと言う
「せめて連絡しろよ(笑)」って普段なら言っちゃうけど、彼女のことは許せてしまう

仕事終わりでちょっと気疲れしてるところだったけど
”「楽しい~!ハッピー!ルンルン!”って感じで歩いて」って頼むとこの笑顔
僕はやっぱり彼女の笑顔が一番好きだな~ってフィルターを通して思った

大きな撮影があったこと、自分の将来のこと、彼女を取り巻くたくさんの環境が
人一倍自分に自信を持てない彼女のことを肉体的にも精神的にも削っていった
中途半端はイヤなはずなのに、イマイチ努力をすることもできない
チャレンジしたいのに踏み出せない、ついつい他人をうらやんでしまう
頑張ってはいるけど、もっと頑張れると自分でも思っている

こんなふうに「~だけど・・・」がいつもついてまわる
周囲の期待に応えたいがために、小さなことでつまづいたり悩んだり
毎日が葛藤とモヤモヤの日々で、答えは分かっているけど理屈じゃなくて

自分の弱みをさらけ出すことを極端に嫌う性格も、プライドが高いところも
全てがネガティブな方に向かっている(実際にはそういうわけでもない)と不安がってしまう要因
期待がある分、浮き沈みがとても激しくなってしまうのだ
そういう意味で誰よりも人間味のある、そしてリアルで等身大なんだよね

初対面のときからなぜか打ち解けた彼女とも出会って1年が経つ
あの頃に比べると良い意味でも悪い意味でも変化はもちろんお互いにあって
話す内容も、その濃さも、どんどん良くなっている気がする
会うとなぜか話が弾み、冬のとても寒い日に2時間以上も立ち話したこともあったっけな
過ごす環境は全然違うけど、話すことは尽きないし感性も似ている
どことなく近しいものを互いが感じあっているからこそ、なんだと思う
(きっとそれは出会った瞬間の第六感的なもの、プラスまぁその後の関わり方)

僕たちの間には男女と言う壁が存在しない(と思っていて)
恋人でも、友達でもない、だけどお互いにちょうどいい距離感
過剰な期待はしない、でも困った時は助け合える、だからこそ不満もない
相手を心から思いやる気持ち、真剣に接すること、信頼関係がちゃんとある
そんな存在に出会ったのはもちろん初めてで、これからもずっとそうであると思えるほど
絆がちゃんとある、大げさに言えば心が通じ合っている

実はここ最近彼女は割とずっと長い間元気がなかったんだけど
ちょっとした出来事で今、少しだけ(ほんのすこーし)前向きになれているみたいだった
気持ち一つ、言葉一つで、考え方なんて180度変わる
そのことをよく分かっているはずなのに、なかなか根本的には変われない
いや、分かっているからこそ変わることが余計に難しいんだ
でもちょっぴりでも進歩は進歩、そこは褒めるべきところ
生きている限り人は立ち止ったままじゃいられない
気づかないところで実は成長していたりもする

「NOW IS FOREVER」
解釈は人それぞれだけど「今は永遠」つまり今この瞬間は今のこの瞬間として
ずっと変わりもしない、永遠に残ってやがて過去になる
「今が全て」ではなく「今しかない」でもなく「今は今として未来へ進め」
僕にはそう言われている気がした

気楽にいこう、力を抜こう、今日は七夕だし、星にも願っちゃおう
たまには現実を忘れて、バカらしいこともしちゃっていいんじゃない?
それでも答えが見つからないときは一緒に探そう、何度も失くしては拾い集めて
自分ってやつを、いつか誇らしく思えるようになろうぜ