2014/04/03

ストリートスナップの醍醐味は会いたい人に会えること ~Takahiro Kaniyaの物語~








いつ知ったのかは忘れたけどあるときからずっと見ているサイトがある

MITYP”のフォトグラファーのカニヤさん
確かストリートスナップ歴は4年を越えた僕の先輩的存在

僕は気に入ったサイトがあると過去のアーカイブをぜんぶ見返すクセがある
最初はイタリアで撮り始めたって言ってたかな?
なんていうかファッションには好きになったキッカケとか「根本的な好み」が存在すると思っていて

彼の場合はイタリアンクラシックというジャンルをこよなく愛しているんだけど
それは彼がイタリアのファッションを好きになり、イタリアでスナップを始めたことにも
起因しているのかな、と

誰にでもある好きになった”キッカケ”や”理由”は知らず知らずに心に残っている
別のものを好きになって、ときにはそこから離れることはあるけれど
結局一周して洗練されて、最初に好きになったものの好みが残りながら

「いろいろ着たけど最終的にはこういうファッションが好き!」
って自分の好みとか自分に似合うものとかが分かる、分かってくる
そこにはどことなく、最初に好きになった頃の芽が残っていると思うんだ僕は、個人的にね



いつも愛用のチャリを漕ぎながら素敵な被写体を探して走り続けている
仕事が休みの日にやり続けるのは根気と熱意がいることだけど
それでも彼はこの活動を愛しているからこそ続けているんだろう
そしてプライベートもとても充実してるっていうツワモノ
それもそのはず、彼はとても人懐こいキャラクターだから

ビッグマウスなんだけど嫌味がないし、大きな声でよく笑う
それから人にあまり壁を作らないし、物怖じしない性格って感じでいいと思った人には躊躇わずに声をかける
とにかく前向きでエンターテイナーな彼を僕はとても好きになった

仕事柄、たくさん服の知識もあって、この日のコートも
「”ARNYS”っていうブランドなんだけど知ってる?」とか
「この帽子推してるんだよね」って教えてくれた”furusawa masakazu”というブランドとか
楽しそうに、僕に教えてくれるんだ

本題の彼のサイトのいいところはと言うと被写体がいいこと、そして言葉遣いがオシャレなところ(梅雨をrainy seasonと表現したり)
それから新鮮でオリジナリティー溢れるサイトなところかな
(カレンダー作ったり・・・まぁあとは見てください、良さがきっと分かるはず)
そういえば結構大物の方とも知り合いでその幅広い交友関係も彼の人柄の功績

「結局人柄だからでやってくしかないからね~」って彼も言ってたけど
どれだけ真摯に向き合えるかって本当に大切なことで、やっぱり撮らせてもらう以上
礼儀とか対応とかに気配りはしなきゃいけないと僕も思っている

前は文章も添えてたけど、写真一枚だけで表現するようになって
また今は言葉をつけたり写真の枚数も変えたり彼のサイトは日々変化している
彼のサイト名であるMITYPというサイトの本来の意味も僕は聞いたことがあるのだけど
それは一応ヒミツということにしておくとしよう

多くを語ることは決して難しくはない、むしろ少ない言葉にギュって詰め込むことのほうが困難だ
どれだけストレートなメッセージにできるか、がキーになるのだから
だからこそ彼のつけるその日その日のタイトルに込められた表現はとても面白い
(本当の彼はとても饒舌できっと書こうと思えばどれだけでも書けるけどあえて短くしてるところもまた良い)

人見知りな僕とは違ってコミュニケーション能力の高い彼と話すのは僕も楽しくて
初めて会った夏の日に「声を掛けてよかった」と思わせてくれる
どうしても話したかったその人と今、会うたびに話せる自分を誇らしくさせてくれる、そんな人だ

「撮らせてくださいよ」っていうと「知り合いしか撮らせないんだよね」なんて言うから「僕ら知り合いですよね?」って言うと
「そうだね、どこで撮る?」とか言いながら快く引き受けてくれた
「彼女いないの?」とか「今日花見なんだよね」とか「海外いかないの?」とか
他愛ないことと、ちょっと真面目なことを話しながら「頑張ろうね」って言って別れた
お決まりの握手をして(初めて会ったときから別れ際はいつもコレ)

は~まだまだ書きたいことあるけど、だいたいこれでカニヤさんのこと丸裸にできたかな?(笑)
また会った時には話しましょうね!これからも良き仲間であり先輩で居続けていてほしいです



撮りたいと思ったときに撮らせていただいてる方々いつもありがとうございます
これから撮らせてもらうであろうまだ見ぬ方も声を掛けさせていただいた時にはよろしくお願いします
また何度も撮らせてもらっている方にもとても感謝しています
そして見てくださっている皆様にも

僕は最近なかなか心がトキメク人に出会えないでいます
でも妥協はしたくないと思っています
どうしても撮りたい!話してみたい!そんな人をいつも探しています
だからこそ1人1人と向き合う努力もしています

”ストリートでモチベーションを保ち続けるのが難しいときはあるけど
会いたい人に会えることでそれを乗り越えられる”
的なニュアンスのカニヤさんの言った言葉に僕はとても心を打たれたのを覚えています
その言葉でまた頑張ろうと思えたから
カメラマン同士で仲良くなったり、こういうのも一つの楽しみです

ファッションというジャンルを通してですが、それぞれの人の物語を
少しでも誰かに届けられるようなサイトにしていければなと思います
そして見た人が何かを感じて元気になって明日を迎えられたら、なお良いです

四月、出会いと別れ、桜の咲く節目の季節に今一度襟を正して
これからも頑張りたいと思い長々と書かせていただきました